夢の鳳凰三山

寄稿エッセイ:2011年 7月 11日
阿部清美 (エコカフェ事務局次長)
登山開始 @夜叉龍神峠

今年の梅雨はいつもより早く、5月末からの梅雨入りは記録とのことです。

当然、梅雨明けも早いだろうと期待をこめて、7月の第2土曜日に鳳凰三山への調査登山を企画しました。

いつもなら、7月上旬は雨の心配をしているところだが、今年は熱中症やら脱水症状に注意をするほどの晴天に恵まれました。加えて、福島第一原発事故による電力供給不足を受けて、一般庶民までが節電目標 15%の取組みを余儀なくされ、下界では暑苦しい夏が待っているようです。

整備されたカラマツ

今回の登山は、鳳凰三山 (地蔵岳、観音岳、薬師岳) へのアプローチの過程でみられる植物 (林床から高山地帯) を観察しながら 1泊 2日の行程。甲府駅から車で 40分、登山口へ到着。一行は夜叉神峠から 2,840メートルの観音岳を目指して出発です。

カラマツが生い茂り、木々の隙間から木漏れ日が差す林を抜けていくと、丈の低いササが見られました。山野草は小さな花が咲かせているが、どうやらシカなどの野生動物が生息している様子で、種類は少ないように感じました。

足元の悪い砂利場

樹林を抜けて標高を稼いでいくと、山の様子も変わり足場は砂利場が多く少し歩きにくかったが、小休憩のため足を止めると登山道の道端には小さく清楚な花が咲いていて微笑ましい気持ちになりました。

場所によっては急こう配のところも多く、登りながら植生の変遷を観察できるのも楽しく、観音岳の頂上では可憐な高山植物たちが花開いていたのも気分を一層和ませてくれました。また、今回の最大のご褒美は、遠く雲海に浮かぶ富士山の何とも言えない美しさだったのではないかと思います。

鳳凰三山から富士山を眺望

植物は、暑いから寒いからといって簡単に移動することができない。長い時間をかけてその場所に根を張り、花を咲かせ、実をつける。その繰り返しの中で徐々に気候や地形、地質に適応させていくのです。

私たちは、一日で登り降りてくる山ですが、植物たちにとっては長い時間のなかで見つけた生きる場所であるということを気づくことができた、素晴らしい鳳凰三山でした。

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【鳳凰三山で見られた高山植物の例】

ツマトリソウ
ハクサンボウフウ
ミネウスユキソウ

コイワカガミ
キバナノコマノツメ
ハクサンシャクナゲ
シロバナヘビイチゴ
最終更新日:2012年 08月 16日
掲載/更新日:2011年07月11日 / 編集

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